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特別展「北の縄文世界-北海道・北東北の縄文遺跡群」

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連載企画

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第10回 是川縄文館で開催中!
特別展「北の縄文世界-北海道・北東北の縄文遺跡群」 2019年8月20日

7月20日(土)から是川縄文館で特別展「北の縄文世界-北海道・北東北の縄文遺跡群-新しいウィンドウが開きます」がスタートしました。この特別展は、世界遺産登録をめざす「北海道・北東北の縄文遺跡群」(以下、縄文遺跡群とよびます)を中心に、北日本の縄文人のくらしや文化を紹介する企画です。この展示を通じて縄文の魅力を感じていただき、ぜひ、世界遺産登録への応援をお願いします。
今回はこの特別展と、展示中の是川石器時代遺跡の逸品を紹介します。

〇特別展「北の縄文遺跡」
縄文遺跡群や北日本の縄文文化を紹介するにあたり、次の6つの内容で構成しました。
(1)世界のなかの縄文
(2)北の縄文ムラと社会
(3)火山噴火と縄文人
(4)縄文時代の記念物
(5)縄文時代の最後の文化とムラ
(6)世界遺産登録に向けて
(1)では、縄文遺跡群の世界的価値について、アジア各地の狩猟採集から農耕へのうつりかわりなどを参考に、わかりやすく紹介しています。
(2)から(5)は、北日本の縄文文化を出土品とともにくわしく紹介する展示です。縄文遺跡群の価値を知る上でかかせない「定住」や「自然との共生」、「祭祀・儀礼」、「交流」などの視点から、さまざまなトピックを紹介します。展示品には、縄文遺跡群の構成資産から大平山元遺跡(外ヶ浜町)をはじめ、北黄金貝塚(北海道伊達市)、三内丸山遺跡、大船遺跡(北海道函館市)、御所野遺跡(岩手県一戸町)、大湯環状列石(秋田県鹿角市)、伊勢堂岱遺跡(秋田県北秋田市)、キウス周堤墓群(北海道千歳市)などの優品があるほか、(4)では大湯環状列石に使われている「石英閃緑玢岩(せきえいせんりょくひんがん)」を持ったり触ったりできる体験展示もあります。(5)では、ふだん公開していない是川石器時代遺跡の重要文化財も展示しています。
最後の(6)では、世界遺産や登録までの流れがわかる解説展示を行い、17の構成資産をすべて紹介しています。
展示ではこのほか、重要文化財の動物形土製品(美々4遺跡/北海道千歳市)や足形付土版(豊原4遺跡/北海道函館市)など北の縄文の優品を展示しており、みどころは盛りだくさんです!ぜひ是川縄文館へおいでください。

特別展の会場

 

○逸品!!黒光りする土器
そして今回紹介する是川石器時代遺跡の出土品は、「(5)縄文時代が終わるころの文化とムラ」で展示中の黒く光る土器です。注ぎ口のある土器3点と壺形の土器1点があります。
これらの土器は照明をあてると反射するくらい、表面のツヤでピカピカしています。また壺形土器では文様に縄文がある部分とない部分があり、縄文がない部分にはツヤがあって輝いてみえます。そのコントラストが装飾効果を高めています。
これらの土器は、表面に釉薬や漆などが塗られているわけでありません。是川縄文人が土器づくりの際に、表面が乾かない間にこだわりをもって磨きこんでできたツヤです。さらにこの黒色も粘土の色ではなく、焼き上げの際にワラなどに入れて炭素を吸着させて作り上げた黒色だと考えられています。縄文人の知識と技がつまった逸品です。
観覧されたお客様からは「土でできているとは思えない!」という驚きの声がありました。特別展は9月8日(土)まで開催しています。ぜひみなさんもご観覧ください!

(市川健夫:八戸市埋蔵文化財センター是川縄文館)

黒く輝く注口土器

プロフィール

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祝! 世界遺産推薦候補選定!!

世界文化遺産登録をめざす「北海道・北東北の縄文遺跡群」について、各遺跡の担当者が青森県内の構成資産を紹介します。
自慢の逸品の解説や発掘調査のエピソードなど、現場が伝えたい縄文の魅力や遺跡ならではの楽しみ方をたっぷりご紹介! 遺跡に行きたくなること間違いなし!!
どうぞお楽しみに!!

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