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連載企画

だびょん縄文

第15回 さんまる縄文の日  2019年10月1日

9月21日~23日、三内丸山遺跡では恒例の「さんまるJOMONの日」新しいウィンドウが開きますが開催された。
毎年人気のイベントもあるが今年の遺跡はちょっとバージョンアップ。
「見上げたことなかった さんまるの星空なんて」という魅力的なフレーズではじまる縄文と星空のミュージアムがあったからだ。

一週間前の9月14日、こちらも3年連続となるギネス世界記録挑戦のイベントが行われた。今年は「世界最大の縄文手形のペーパーメッセージ」作りに挑戦ということで、遺跡を訪れたお客様の手形が主役だ。自分の手形が縮小され、文字の一部となり、メッセージが浮かぶ巨大オブジェとなる。元になった手形もナンバリングされて側に置かれているのでどこが自分の手形なのかわかるようになっている。

 

完成したメッセージは「つかめ!縄文 2021年の世界遺産登録!」。2476個の手形で無事にギネス世界記録達成!認定セレモニーの参加者から大きな歓声があがる。手形を大きな台紙に張り付ける作業だけでも何日も費やしているのを見ていただけに、関係者のご苦労をしのばれる。オブジェには大きい手、小さい手が躍動感いっぱいに並び、拍手しているようにも見えるし万歳しているようにも見える。まるで縄文遺跡群が世界遺産登録された時の喜びにも思えてきて、元気をもらえそうで気持ちも明るくなる。オブジェは三内丸山遺跡センターに展示され、皆様を迎えている。これからよろしくお願いいたします。

ギネス世界記録誕生にじゃわめぐ会場

そして9月21日、「普段入れない夜の遺跡におこしください」という旅行会社のような宣伝につられてまた遺跡に足を運ぶ。辺りがうす暗くなり始めた頃からぞくぞくとセンターの入館者が増え、JOMONプラネタリウムや夜の遺跡探検の整理券を求めて長蛇の列ができている。
関連ワークショップで「縄文の星空早見盤」を作る。この早見盤、なかなかの優れもので月と日にちと時刻を合わせるとその日の星空が表れる。表は現代の星空、裏は5000年前の星空を表している。「縄文人が夜空を見上げた時にあった北極星は現在のこぐま座アルファ星『ポラリス』ではなく、りゅう座のアルファ星『トウバン』です。北極星の位置が変わると、見える星空も変わります。縄文時代には、現在日本の南端でしか見ることのできない南十字星を見ることができました。」との説明文に、何度も裏返してみる。
外に出ると、遺跡へ続く縄文の道にランタンが並び、大型の建物はライトアップされていた。それ以外は真っ暗闇。小学生の子どもが「怖いー」と言いながら、暗闇の中に消えていった。大型建物にはぞろぞろ人が入り、小さな子どもの「これは何?」「昔のお家よ」という親子のほほえましい会話を聞きながら、天体望遠鏡で星空観察をさせていただいた。あいにくの曇り空で月も星もたくさん見ることはできなかったが、夏の大三角形のベガが見られた。遺跡で天体観察っておもしろい!!

 

最終日の23日は台風の影響で雨。外のイベントは中止となったが、秋季特別展「発掘された日本列島」展(※)の一部、福島の遺跡について、学芸員を目指す学生ガイドによる案内ツアーに参加した。弘前大学生で「人前で話すのが苦手で」と話されたが、説明しだすと簡潔明瞭、わかりやすく、ポイントを押さえた説明は、さすが学芸員の卵!普段ならちらっとしか見ない瓦も「この時代にはもう役所の屋根は瓦を使っていたんです」との説明に、この役所は国にとって重要な役割をはたしていたんだろうなと考えがふくらんでくる。この地域の重要性もだんだん理解ができ、興味も湧いてきた。

学生ガイドの説明に興味津々でのぞき込む考古学ファンの方

夜の遺跡で縄文の星に想いをはせ、学生の案内でいまだ復興の道半ばの福島の遺跡にたくさんの想いをはせることができた「さんまるJOMONの日」であった。

「発掘された日本列島2019」新しいウィンドウが開きますは三内丸山遺跡センターで11月4日まで開催

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