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あそこのおかあさん縄文人だから -山田スイッチ-

第36回 笹山じょうもん市 2011年6月28日

新潟県十日町で開催された、笹山じょうもん市に行ってきました!

火焔式土器が出土したことで有名な笹山遺跡での縄文祭り。

一体、どんなお祭りなんだろう? と夢膨らませて笹山の

大地に降り立った私が体験したのは、壮大な夢の世界への入り口だったのでした!

まず驚いたのが、出演者も裏方の人達も

ほとんど全員が縄文服を着ているという事態。

普通、そんなにたくさんの縄文服姿を見ることはまず、

ありません。

しかもその一つ一つがまさしく「一点物」で、

どうやったらオシャレに縄文を表現できるかを試行錯誤した

凝りに凝ったデザイン!!

木の実を縫い付けたり、ロープワークで紋様を無尽蔵に

張り巡らせたり。

じょうもん市の更衣室はさながら、舞台の前の控え室のように

縄文でオシャレを楽しむ女性達の「道場」と成り果てていたのでした。

しかも、普段から仕事で腕を磨いている地元の美容室のお母さんが

縄文風のメイクをしてくれるという特典付き。

女子中学生も若者もオバチャンも、みんな縄文服に透ける素材のレースをまとって、

「風の精」や「花の精」などの妖精のダンスを踊るのです。

もう、どこかに精神がトリップしていなきゃできないイベントの数々を、

この街の人達はそれを楽しみながらやっている。

「恥ずかしい」といいながら、「これも街のためだもの!」

と自分を鼓舞し、妖精のダンスを踊るんです。

男性は巨大火熾し機で火を熾し、

その火はじょうもん市の間中、燃え続けます。

これほどまでに縄文的な祭りというものも

ないような気がします。なんというか、精神が縄文的なのです。

だって、普通に考えたら風の精にはなれないのが

現代人というものじゃないですか。

だけど、この街には十日町市役所のツネルペさん(縄文名)という人がいて。

ツネルペさんはじょうもん市に参加してもらう小学生の子ども達に、

縄文服を着て、火焔式土器を模した王冠を被り、紙でできた槍を持って

ごあいさつに行くのです。

そんなファンタスティックな大人が現れたら、

子ども達は一気に夢の住人となって子ども達の考える縄文の世界へと

旅立ち、自分なりの縄文というものを表現する力を得るわけで。

学校で「世界に一つだけの私の土面」と題して、

土面を作ったり、黒米のことを調べて学級新聞を作ったりしているわけですよ。

学校側のじょうもん市への協力体制もすごいものがあります。

中条小学校の縄文火焔太鼓の演奏は本当に素晴らしかったです。

子ども達が縄文の精霊のように自由自在に表現する場を得ると、

大人もその場にやってきます。

「ああ、なんて自由な場所。楽しいところなんだろう!」と、

自らも主婦であったり、会社員でありながらも縄文の研究へと勤しみ、

どんぐり豆腐やどんぐりせんべい、山菜料理や笹茶の開発に挑むのです。

ツネルペさんのすごいところは、十日町役場の職員さんであるというのに

本当に天真爛漫に、一生懸命縄文のことを考えているところなのです。

あまりにもツネルペさんが天真爛漫なので、

来年も笹山に行きたくなってしまったのでした。

コメント

  • 楽しい紹介ありがとうございます。笹山じょうもん市にも関わる十日町市民の一人として御礼申し上げます。ツネルペさん(新潟県の地域振興局の方です)はいまも健在でがんばってます。今年は6月2日開催です。是非またいらしてください。

    2013年5月7日 8:17 PM | ウコロモチ

  • ウコロモチさん 

    コメントありがとうございます!
    今年は6月2日なのですね! 会のご成功をお祈り申し上げます。(^-^)p ツネルペさん、新潟県の地域振興局の方なんですね!
    すごく面白い人で、一度会ったら忘れられない素晴らしい人でした。また会いたいです~☆

    2013年5月15日 4:27 PM | 山田スイッチ

第36回 笹山じょうもん市 への2件のコメント

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プロフィール

山田スイッチ

1976年7月31日生まれ。

しし座のB型。青森県在住コラムニスト。 さまざまな職を経て、コラムニストに。 著書に「しあわせスイッチ」「ブラジルスイッチ」(ぴあ出版刊)、「しあわせ道場」(光文社刊)がある。

趣味は「床を雑巾で拭いて汚れを人に見せて、誉めてもらうこと」。

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