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縄文の風を感じてみませんか?-土岐 司-

第8回 家紋にみられる日本文化(その2) 2008年12月26日

黄葉のブナ林に彩りをなすのが、カエデやヌルデ、ウルシなど赤に染まる植物たちがレイアウトされることで、絢爛豪華な秋色の世界が展開されます。

小学校で「松をいろどる カエデやツタは 山のふもとのすそ模様・・・」と大声で歌ったのを思い出します。この「カエデ」も「楓紋」として確たる立場を持つ。「紅葉狩り」など風雅な遊びの相手でもあり、手の掌のような形も良く、押し葉にした文様も風情があります。殊更に花を愛でることもないが、葉が色づく瞬間が楽しみです。渓谷の岩、常緑樹、色づくカエデのコントラストは絶妙で、みんな存在感があります。

多くのお客様と接する仕事をしているが、中部地方からのお客様は私の苗字をみて「出身はどこですか」と時に問われます。

そして「家紋は桔梗ですか」と質問が続く。そうです。「土岐の家紋は桔梗」なのです。桔梗は「桔梗紋」と呼ばれ、土岐一族の代表紋で祖は清和源氏と言われる。土岐氏は岐阜地方をはじめ中部一円に勢力を張っていた。秋の七草でもあり、女性的な美しさは彩り深まる秋に紫という気品のある花は存在感がある。暗門の滝までの岩場に凛として咲く姿に、わが身を引き締めさせる何かがあるのが不思議です。

ブナ林の所々に群生するのは「ミヤマカタバミ」です。口に含むと甘すっぱい味がします。街中の公園の所々にも小さなカタバミはありますが、あまり心を留めてもらうことが少ないようです。繁殖力の強さから「片喰紋」と呼ばれる紋です。ミヤマカタバミはハート形の葉が大きいのが特徴ですが、お客様に噛んでもらうと「忘れかけた初恋の味」とか「青いリンゴの味」などと様々な評価を頂く人気者のひとつです。

白神山地の森は、心を遊ばせるには最適なところです。二回にわけて家紋を通じて植物を紹介しましたが、種類が多いので歩きながら確かめる旅をお勧めします。

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プロフィール

土岐 司

1942年青森県生まれ

高校理科教員を38年勤め、2004年有限会社ヒーリングエコツアーPROガイド エコ・遊を設立。 教員在職中、白神山地を題材とした授業の中で、白神の自然を後世に残すという想いに目覚める。

会社設立より現在に至るまでのシーズン中(5月中旬~11月中旬)に白神を留守にしたのは片手で数えるほど。

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