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連載企画

あそこのおかあさん縄文人だから -山田スイッチ-

第56回 小惑星・縄文青森 2013年3月28日

先日の小惑星「縄文青森」命名記念フォーラムでは、
星と宇宙に関するたくさんのお話を聞くことができました。

フォーラムにいらっしゃった財団法人日本宇宙フォーラムの寺門邦次さんが、
実は日本人宇宙飛行士の選抜を行う立場の方だったり、
漫画「宇宙兄弟」の作者である小山宙哉さんから連載前に
取材を受けていたりする人なので、正直、恐れ多くてびびってしまいましたが。

寺門さんはとても物腰が柔らかい方で。子供達に語りかけるように
たくさんのお話をしてくれました。
宇宙ステーションというものが地球から400キロメートル離れた宇宙空間を、
1日に地球を16周しているという壮大なお話や、
宇宙飛行士の山崎直子さんが宇宙で詠んだ、
美しい俳句を披露してくれました。

「瑠璃色の 地球も花も 宇宙の子」

この句からは、柔らかく女性的な宇宙の中の地球を見つめる目を
感じますね。
寺門さんの解説を聞いたら、地球も花も
同じ原子からできているんだという、
「宇宙の子」に込められた存在の不思議さと
発見が込められているように感じました。

宇宙から地球を眺めると、今までには見えてこなかった発見が
たくさん出てきます。
宇宙から眺めると、煌々と灯った都市圏の灯りは、
日本列島が浮かび上がるほどに眩しく光り輝いているのです。

これはさすがに電気の使いすぎだな……と感じると、
電気のなかった時代、トーマス・エジソンが
生まれる前の世界に思いを馳せてしまいます。
1880年にエジソンが発電機を発明する前までは、
人類は誰も電気を使わずに生活をしてきたのです。

焚火の明かりを見つめ、星空を眺めていたであろう縄文の人たちは、
夜空を見つめながら何を思っていたのでしょう。
まさか、数千年後に人類が宇宙に行く日がくるだなんて、
思いもしなかったでしょうか、それとも……?

小惑星ハンターの渡辺和郎さんは、
惑星が恒星とは違い、惑っているから見つけられるという
ことを教えてくれました。
定点写真を撮ると、他の星とは違う方向に動いている星があるのです。
そして発見されたのが、今回の小惑星「縄文青森」だったのです。

渡辺さんはこの「縄文青森」という名前は、
造語だから命名の審査を通るかどうか心配されていたそうです。
ですが、審査を通って名付けられた「縄文青森」という響きに、
青森に暮らす私はとても美しいものを贈られた気分になりました。

今日も夜空には、直径8キロメートルほどの
小惑星・縄文青森が輝いているのでしょう。
その星のことを思うと、胸の中に小さな明かりが灯ったように、
何故かドキドキしてしまうのでした。

イラスト

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プロフィール

山田スイッチ

1976年7月31日生まれ。

しし座のB型。青森県在住コラムニスト。 さまざまな職を経て、コラムニストに。 著書に「しあわせスイッチ」「ブラジルスイッチ」(ぴあ出版刊)、「しあわせ道場」(光文社刊)がある。

趣味は「床を雑巾で拭いて汚れを人に見せて、誉めてもらうこと」。

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