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連載企画

縄文遊々学-岡田 康博-

第81回 一個の土器ができるまで(1) 2014年7月2日

特別史跡三内丸山遺跡からは非常に多くの土器が出土しています。土器のほとんどは小さな破片でばらばらの状態で出土します。 (続きを読む…)

第80回 縄文人とサクラ 2014年5月1日

4月になっても雪が降るなど青森では寒い日が続いていましたが、最近暖かい日や穏やかな天候が続いているせいか、職場近くの街路樹のサクラも咲き始めました。日本一のサクラの名所弘前公園も桜祭りが始まり、満開の見頃を迎えています。 (続きを読む…)

第79回 縄文時代にウマはいたのか? 2014年4月23日

今年は午年(うまどし)であることからか、「三内丸山遺跡からはウマの骨は見つかっていないのか」という質問を何度か受けています。 (続きを読む…)

第78回 遺跡地図を知っていますか(3) 2014年3月25日

遺跡地図とともに公開されている遺跡地名表(どちらも青森県教育委員会のホームページで見ることができます)には、遺跡のさらに詳しい時代や時期が記載されている場合があります。これらの遺跡には、発掘調査され、詳しい内容がわかって […] (続きを読む…)

第77回 遺跡地図を知っていますか(2) 2014年3月25日

青森県では現在約4700箇所の遺跡(埋蔵文化財包蔵地)が確認されています。ひとつひとつの遺跡について詳細に調べられているわけではありませんが、遺跡地図と遺跡地名表をもとに時代別の遺跡数を示したのが次の円グラフです。 (続きを読む…)

第76回 遺跡地図を知っていますか(1) 2014年1月17日

遺跡は過去の人々の生活や活動の痕跡が土地に残されたもので、我が国の歴史と文化の成り立ちを考える上で欠かすことができないことから、国民共有の財産とされています。 (続きを読む…)

第75回 SAのストーン・サークル 2014年1月17日

先日、岩手県の三陸地方へ行く機会がありました。その際、東北自動車道を利用し、途中、休憩のためSA(サービスエリア)に立ち寄りました。驚いたことに何とそこにストーン・サークルがありました。正確にはストーン・サークルを構成す […] (続きを読む…)

第74回 水と縄文人 2013年10月4日

縄文人は水があるところの近くに住み、その周りに食料がなくなると移動を繰り返しました。 (続きを読む…)

第73回 縄目の模様 2013年9月10日

縄目の模様が付いているから縄文(じょうもん)土器と呼び、そのような土器が使われた時代を縄文時代としていることは御承知のことと思います。 (続きを読む…)

第72回 縄文人の傑作 2013年5月7日

遺跡からの出土品の中で、貴重なものは文化財保護法により国宝や重要文化財に指定され、保護されています。 (続きを読む…)

第71回 推薦書協議案提出 2013年5月7日

3月29日、青森県・北海道・岩手県・秋田県の4道県は、ユネスコへ提出する世界遺産登録推薦書のもとになる推薦書協議案を文化庁へ提出しました。今後、この協議案について文化庁と協議を行い、より充実した内容にしていくことになりま […] (続きを読む…)

第70回 行ってみたい世界遺産 2013年3月4日

先日某新聞による「日本人が行ってみたい世界遺産」のアンケートでは、第1位はマチュピチュ(ペルー)、第2位ピラミッド(エジプト)、第3位万里の長城(中国)、以下グランドキャニオン(アメリカ)、モンサンミッシェル(フランス) […] (続きを読む…)

第69回 東京フォーラム開催 2013年2月14日

1月26日(日)、東京有楽町朝日ホールにて縄文遺跡群世界遺産登録推進フォーラムを開催しました。 (続きを読む…)

第68回 「縄文人とヘビ」 2013年2月14日

今年は十二支の巳年、いわゆるヘビ年です。世界各地の先史文化には、ヘビは再生や豊穣のシンボルとされ、太古から信仰の対象になっていたものもあります。 (続きを読む…)

第67回 ロゴマーク決定 2012年12月27日

4道県で進めている「北海道・北東北を中心とした縄文遺跡群」の世界遺産登録で活用するロゴマークが、先日12月11日に開かれた縄文遺跡群世界遺産登録推進本部会議で発表されました。 (続きを読む…)

第66回 現代のストーンサークル 2012年12月19日

最近、県内の史跡となっている縄文遺跡を巡る機会が多くありました。何度も訪れていますが、それでも毎回新しい発見があり、やはり遺跡の持っている価値や魅力の質の高さに驚かされます。 (続きを読む…)

第65回 見事な発見 2012年11月22日

つがる市に所在する縄文時代の貝塚、史跡田小屋野(たごやの)貝塚から人骨が見つかったという報道がありました。 (続きを読む…)

第64回 農耕と栽培 2012年10月25日

現在4道県で作成中の世界遺産登録推薦書案の中では、縄文文化は本格的な農耕と牧畜を持たないとしています。 (続きを読む…)

第62回 貝塚のこと 2012年8月20日

貝塚は教科書に必ずといっていいほど登場する、縄文時代を代表する遺跡のひとつです。 (続きを読む…)

第61回 遺跡の名前あれこれ 2012年7月19日

遺跡は過去の人々の活動や生活の痕跡が認められる場所(土地)のことですが、その遺跡にはそれぞれ名前が付けられています。 (続きを読む…)

第60回 大平山元遺跡群のこと 2012年6月22日

先日、新聞報道で『大平山元遺跡群、史跡に』という見出しで、本県の外ヶ浜町に所在する大平山元(おおだいやまもと)遺跡群の史跡指定に向けて、文化庁が準備に着手したとの報道がありました。 (続きを読む…)

第59回 発掘調査のシーズン到来 2012年5月29日

GWも終わり、県内各地で発掘調査が本格的に始まりました。 (続きを読む…)

第58回 縄文人は歯が命 2012年2月22日

突然の歯痛に我慢できず、三年ぶりに歯科に行きました。結局、昨年末に抜歯しました。 (続きを読む…)

第57回 ホネの思い出 2012年2月15日

昨年、五所川原市市浦に所在する五月女萢(そとめやち)遺跡から縄文時代の墓が見つかり、中から保存状態の良い人骨が出土したことが報道されました。 (続きを読む…)

第56回 縄文と弥生 2012年2月8日

縄文文化と弥生文化との違いを聞かれることがあります。もちろん、学校で習ってきたように、縄文文化に後続するのが弥生文化であることは御承知のことと思います。そもそも時代や年代が違うわけです。 (続きを読む…)

第55回 本質に迫る縄文アートとは 2012年2月1日

縄文をテーマやヒントにしたアートやパフォーマンスなど、様々な創作活動を見る機会があります。アーティストの皆さんが縄文から何をイメージし、触発され、そしてどのように表現するのか、大きな楽しみにしています。 (続きを読む…)

第54回 世界遺産と観光 2012年1月25日

世界遺産はさまざまな効果をもたらしますが、観光もそのひとつとされています。JTBのアンケートによると、回答者の約6割が国内の世界遺産を訪れたことがあるとしています。 (続きを読む…)

第53回 小さな土器  2012年1月18日

縄文時代には一見して日常生活に使用する実用品とは思えない小型土器があります。つまり、容器としての形をしているもののあまりに小さいために、実際は容器としての機能を持ちそうもない土器です。 (続きを読む…)

第52回 JOMONグルメコンテスト開かれる 2012年1月11日

昨年、12月23日(金)に「JOMONグルメコンテスト」の本審査が三内丸山遺跡縄文時遊館で行われました。この「JOMONグルメコンテスト」は三内丸山遺跡から出土している多くの動物や魚の骨、植物の種子など食材に関する資料を […] (続きを読む…)

第51回 フォーラム開催!!   2012年1月4日

本県をはじめ北海道、岩手県、秋田県の4道県に所在する特別史跡や史跡などで構成する「北海道・北東北を中心とした縄文遺跡群」は、我が国の世界遺産の正式な候補であるユネスコの世界遺産暫定一覧表に記載されていますが、本登録を目指 […] (続きを読む…)

第50回 恩師の教え 2011年12月26日

長年指導していだいた考古学の恩師である弘前大学名誉教授村越潔先生が亡くなられてから4ヶ月余が過ぎ、先日偲ぶ会が行われました。 (続きは青森県庁ホームページ内「連載企画『縄文遊々学』」にて) (続きを読む…)

第49回 冬至の日没 2011年12月19日

縄文時代には環状列石や盛り土、大型掘立柱建物など大規模であるにも関わらず、目的や機能がはっきりとしない、構築物や建造物などが造られ、記念物と呼ばれています。 (続きは青森県庁ホームページ内「連載企画『縄文遊々学』」にて) (続きを読む…)

第48回 発掘調査今昔 2011年8月25日

猛暑が続く中、県内各地で発掘調査が行われています。これらの発掘調査の大部分は、建物建設や道路工事などによって遺跡が破壊される場合、法律に基づいて事前に行われるものです。 (続きは青森県庁ホームページ内「連載企画『縄文遊々 […] (続きを読む…)

第47回 しょっぱい川 2011年6月29日

「上野発の夜行列車~降りたときからぁ~」で有名な連絡船が青函トンネル開通とともに昭和63年に廃止されてから20年以上が経過しました。年に数回、会議や研究会出席のため津軽海峡を渡ることがあります。 (続きは青森県庁ホームペ […] (続きを読む…)

第46回 縄文は古くて新しい 2011年3月30日

3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震は、東日本の太平洋岸を中心に未曾有の被害をもたらしました。被害者の皆様へ心より御見舞い申し上げます。 (さらに…)

第45回 サケ・マス文化論 2011年2月28日

先日、北海道森町に行った際、久々に川を遡上するサケを見ました。県内では十和田市の奥入瀬川や鰺ヶ沢町の赤石川でサケの遡上を見ることができます。かつては海から離れた内陸の弘前市土手町の土淵川に架かる蓬莱橋の下でも見ることができました。 (さらに…)

第44回 高校生が見たJOMON 2011年2月21日

昨年末、大変うれしいニュースが飛び込んできました。『NPO法人三内丸山縄文発信の会』が、文化庁長官表彰を受けました。長年にわたり三内丸山遺跡を中心に縄文文化や遺跡について積極的な情報発信を行ってきたことが評価されたとのことです。 (さらに…)

第43回 縄文とうさぎ年 2011年2月14日

新たな年を迎え、三内丸山遺跡には例年以上にたくさんの見学者が訪れています。昨年12月を見ても、縄文時遊館では4日の東北新幹線全線開業以来約1万人の入館者があり、これは昨年度比で約4倍ということになります。これは明らかに新幹線開業効果と言えます。遺跡に携わるものとして多くの見学者に足を運んでいただけることは大変うれしいことです。 (さらに…)

第42回 パリでJOMON 2011年2月4日

去る1月18日、青森県・北海道・岩手県及び秋田県の4道県は、パリで縄文文化に関する説明会を開催しました。昨年度のロンドンに続き、今年度は文化・芸術の都パリで、イギリスにあるセインズベリー日本藝術研究所の全面的な協力を得て開催することができました。 (さらに…)

第41回 母なる縄文文化 2011年1月31日

先日、世界遺産縄文講座が青森市にある県立青森戸山高校で行われました。世界遺産縄文講座は本県を中心とした4道県が目指している世界遺産や本県の縄文遺跡・文化について正しく知ってもらうために、 (さらに…)

第40回 秋の味覚キノコ 2010年12月2日

キノコ形土製品 階上町野場(5)遺跡
縄文時代中期 青森県埋蔵文化財調査センター 蔵

 

(さらに…)

第39回 森の勇者 2010年12月2日

例年になく「人里にクマ出没!!」のニュースが報道されています。今年は森に木の実などの食料が非常に少ないため、食料を求めて人里に降りてくるらしいとのことです。東北森林管理局の調査では、福島県を除く(福島県は管外)東北5県では、ブナの実の結実状況が皆無となったことが報告されています。 (さらに…)

第38回 縄文シティーサミット 2010年11月15日

先日、福島市で第13回縄文シティーサミットが開かれました。縄文シティーサミットは縄文時代の遺跡がある市や町が遺跡を活用した町づくりや地域の活性化を図ることを目的として協議会を結成したもので、年一回、総会と同時にサミットを開催しています。 (さらに…)

第37回 特別史跡指定10周年 2010年10月29日

三内丸山遺跡が特別史跡に指定されて今年で10年が経過します。平成4年に新県営野球場建設に伴い発掘調査が始まり、平成6年には、全国的に注目された直径1mのクリの木柱を使った大型掘立柱建物跡が発見され、それを契機として最終的には遺跡が保存されることになりました。 (さらに…)

第36回 遺跡はなぜ埋まるのか 2010年10月6日

先日、講演した際、会場からの質問に「なぜ、遺跡は地下に埋もれてしまうのか」という質問がありました。言い換えれば遺跡を埋めてしまう土はどこから来るのかということだと思います。 (さらに…)

第35回 難しい言葉 2010年9月3日

小学生低学年と思われる男の子とおそらくその子のお母さんと思われる大人との会話です。

お母さん:「ふーん、いしさじ(石匙)だって。」

子ども :「いしさじってなーに。」 (さらに…)

第34回 さんまるミュージアムのみどころ -作る側の思い- 2010年8月2日

7月9日にオープンした縄文時遊館内の『さんまるミュージアム』は、初めての夏休みを迎え、大勢の見学者が訪れています。オープンから少し時間が経ち、落ち着いてじっくりと展示を見てみるとなかなか良くできているところもあれば、少し改善や工夫しなければならないところなど、いろいろと見えてきます。設計の段階では、見学者の視点に立ち細かいところまで検討したつもりですが、完成してみると思惑どおりにはならなかったこともあります。 (さらに…)

第33回 さんまるミュージアムオープン 2010年7月27日

去る7月9日(金)、縄文時遊館内に待望の「さんまるミュージアム」がオープンしました。オープニングセレモニーでは、三村県知事や橋本県教育委員会教育長、そして地元青森市立三内西小学校の子供達などによるテープカットが行われました。 (さらに…)

第32回 地下を見せるということ 2010年7月6日

ほとんどの縄文遺跡は地下に埋もれています。これが最大の特徴といってもいいのかもしれません。どんなに価値の高いものが地面の下にあると説明しても、復元や展示での説明や解説がないとよほどの専門家でない限り理解することは困難です。世界遺産を目指す際にもこの点についてどのように克服するのかが大きな課題となります。 (さらに…)

第31回 キラリ!黒曜石の話 2010年6月4日

小学生の頃、遺跡で拾った黒曜石は宝物でした。どこでも拾えるものではなく、何度も何度も遺跡を歩き、たまに出会うことのできる貴重品でもありました。ちなみに遺跡で土器や石器などを見つけやすいのは雨の日の翌日です。普通は土が着いているため、周りの土と見分けがつきにくいのですが、雨が土をきれいに洗い流すと発見はそんなにも難しいことではありません。 (さらに…)

プロフィール

岡田 康博

執筆者一覧

1957年弘前市生まれ
青森県教育庁文化財保護課長  
少年時代から、考古学者の叔父や歴史を教えていた教員の父親の影響を強く受け、考古学ファンとなる。

1981年弘前大学卒業後、青森県教育庁埋蔵文化財調査センターに入る。県内の遺跡調査の後、1992年から三内丸山遺跡の発掘調査責任者となり、 1995年1月新設された県教育庁文化課(現文化財保護課)三内丸山遺跡対策室に異動、特別史跡三内丸山遺跡の調査、研究、整備、活用を手がける。

2002年4月より、文化庁記念物課文化財調査官となり、2006年4月、県教育庁文化財保護課三内丸山遺跡対策室長(現三内丸山遺跡保存活用推進室)として県に復帰、2009年4月より現職。

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