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連載企画

縄文のワケ -菊池 正浩-

第23回 土偶は縄文の文化大使 2010年4月14日

引き続き新年度も、どうぞよろしく。

私たちNPO法人三内丸山縄文発信の会の機関誌・縄文ファイルの最新号が届きました。表紙を飾っているのは、亀ヶ岡遺跡出土の遮光器土偶です。

そのキャプションには、「今、土偶が熱い!」とありました。

ほんとうに、今、あらためて土偶が、見直されています。

口火を切ったのは、去年のロンドン・大英博での展覧会。そして、そのあとの上野・東博での里帰り展は、おおいに盛り上がりました。その余韻は、まだ続いています。

イギリスでは、去年のロンドン・大英博での展覧会に続き、セインズベリー日本藝術研究所で、今年6月、バルカン半島と日本列島の土偶の比較展が開かれます。

ところで、私たちNPO法人三内丸山縄文発信の会でも、以前から、土偶の「缶バッジ」をつくり、縄文塾の講師は、胸につけるルールになっています。

このバッジを会員がフランスの映画祭につけていったところ、とても注目されたということです。「缶バッジ」のデザインは、いずれも、三内丸山遺跡から出土したかわいい土偶たちです。上野の東博の土偶展では、小さな土偶のアクセサリーが飛ぶように売れて、品切れになったといいます。

今年は、きっと、この「缶バッジ」をはじめ、様々な土偶グッズが登場して、縄文を盛り立ててくれるような予感があります。

まさに、土偶こそ縄文の文化大使なのです。

プロフィール

菊池 正浩

番組プロデューサー。

NPO法人・三内丸山縄文発信の会会員。 1946年生まれ。青森県弘前市出身。早稲田大学卒業。NHK入局後、美術・歴史番組を担当。 1994年NHK青森放送局で大集落発見直後の三内丸山遺跡を紹介。

その後、東京で NHKスペシャル「街道をゆく」「四大文明」 「日本人はるかな旅」「文明の道」などを担当。

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