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連載企画

キューティーブロンズの縄文のたしなみ縄文グルメ編

第4回 「食べる。一層たしなむために。その4」 2015年2月10日

◎前回のあらすじ
どんぐりの粉が一キロ6,000円であること、バケツ一杯分のどんぐりを拾い集めるのに15分もかからないことを知ったキューティーブロンズは、お笑い芸人を辞めて「どんぐり拾い人」という職業への転身を決意したのであった。

小牧野遺跡でどんぐりを拾い集めてから10日後の10月18日、遺跡のふもとにある旧野沢小学校で児玉さんと待ちあわせ。

突然ですが、ここで復習。
☆どんぐりを食べるには?
①拾い集める
②水に浸けて虫を殺す
③粉砕する。
④水に浸けてあくを抜く
⑤乾燥させ粉にする
⑥調理

①のどんぐり拾いは15分で済んだけど、②の虫殺しで10日間もかかったわけです。

どんぐり

どんぐりをすり潰す

どんぐりを台座に乗せて、石で殻を割ります。

すり潰されたどんぐり

力の入れ加減が難しい……ん??

皮をむいたどんぐり

ぎゃーーーーーーーーーーーーーーー。そんないるなんて聞いてないっす。っていうか、生きてるし!!!

児玉さん「それね、ゾウムシの幼虫。なかなか死なないんだよ。」

10日間水に浸けたのはなんだったの??

実は、虫を殺すというよりは、弱らせる狙いがあったようです。
しかし、各どんぐりに1~2匹はいますよ。

児玉さん「ぶっちゃけ、食べれると思うんだよね」

いや、おっかないこと言わないでください。
というわけで、殻を剥いたら、カッターナイフでゾウムシと渋皮と黒くなっている部分(ゾウムシの糞など)を取り除きます。

黙々と…

作業中

3時間も…

作業中

こさぶろう「なんか、虫がおいしそうにみえてきた…」

長時間やってるとほんとにそう思えてくるんです…不思議。

どんぐり

3時間でやっとこれだけ…
なるほど、夢が覚めました。
地道にお笑いを続けるしかなさそうです。どんぐり拾い人になって一攫千金なんて、よっぽどの才能と根性がなきゃ無理。現実を知りました。っていうか、どんぐり拾い人って何?

さて、今度はこのどんぐりを粉砕します。
実際の縄文人がやっていたように、石ですりつぶします。

石でどんぐりをすり潰している様子

石でどんぐりをすり潰している様子

先川「これも、めっちゃきついですね」
児玉さん「うん。縄文人って大変だったんだよね」

機械でどんぐりをすり潰している様子

それ使うんかーい。
最初からそれでよかったですやん。

粉砕したどんぐり

粉砕したどんぐり

みてください、こさぶろうのこの疲れた顔。

児玉さん「これを家に持って帰って、朝晩水を替えてあく抜きをしてください」

はーい…
これほど手間がかかるとは…
しかし考えてみると、普段何気なく食べてる食材の殆どが、こうした手間を経て食卓に上がるんですよね。改めていろんなことに感謝せねばと思いました。

とりあえず、こさぶろうの家に持って帰りまして、水に浸してみましたところ

どんぐりを水に浸した様子

…なんかこれ…あんまり、食べたくないな…

~おまけ~
旧野沢小学校は平成27年5月から、小牧野遺跡保護センターとして生まれ変わります。縄文アミューズメントパークとも言える遊び心満載の展示は楽しいこと間違いなし。要注目です。

プロフィール

キューティーブロンズの縄文のたしなみ縄文グルメ編

こさぶろう(左) 先川栄蔵(せんかわえいぞう)(右)
1979年3月15日生まれ
青森県弘前市出身
1982年11月22日生まれ
東京都世田谷区出身

2006年、吉本の養成学校「NSC東京」に入学。(NSC東京12期生)
2007年にコンビ結成。東京を中心に、吉本若手芸人が出演する劇場にてネタを披露するだけでなく、芝居(吉本新喜劇、神保町花月)にも出演。
2011年、吉本興業「あなたの街に“住みます”プロジェクト」を機に青森市に移住。
青森市でのねぶた制作・祭り参加、十和田湖でのお笑い遊覧船ガイド・かまくらでのお笑いライブ、鰺ヶ沢町ではわさおとコラボTシャツを作っていただいたほか、昨年夏には「一週間縄文生活」にて縄文人の生活を体験するなど、県内各地での活動を通して青森県の魅力を全国に伝えようと日々努力中。

本文ここまで