このページの本文

縄文トピックス

ここから縄文トピックスの本文です

縄文時代の食~その食材と試食の体験ツアー~(活動報告) 2009年11月17日

平成21年10月11日(日)に縄文時代の食をテーマとした遺跡見学会や講演会、縄文食の試食会が東北町を中心にまちづくりと環境保全に取り組んでいるNPO法人アルキメデス主催で開催され、約40名が参加しました。
画像:活動の様子

参加者は東北町の「みどりの大地とロマンの森公園」内にあるかやぶき家屋「まなか」に集合し、バスに乗り込み一路七戸町文化交流センター内にある「歴史民俗資料館」に向かいます。

統廃合により廃校となった学校校舎を活用したこのセンターでは縄文時代から近現代まで時代別に展示されています。

センターに入り七戸町役場の担当者から縄文時代の貝塚や時代別の土器の変遷などについて説明があり、参加者は土器や牡蠣などの貝殻を実際に手に取って興味深く聞いています。

続いて、国指定史跡「七戸城跡」や明治・大正・昭和の民具など、近現代まで時代を追って学びました。生活用具や農具の場所では役場の担当者からの名前あてクイズに参加者は「蚊帳」や「えんちこ」など次々に正解し大きな笑いが起こります。見事に全問正解でした。皆さん懐かしそうに昭和30、40年代の生活用具に触れています。

次に「二ツ森貝塚」を見学します。ここは今から4,000年~6,000年前の縄文時代の前期から中期の青森県内最大の貝塚で、現在は保存のため埋め立てられ、広大な草地に復元された竪穴式住居が2棟建っています。参加者は先ほど見た資料館の貝塚を思い出しながらあたりを散策します。場所によっては今でも貝殻が散乱している部分があり直接触れることができます。

昼食会場のかやぶき家屋「まなか」に戻り、お楽しみの縄文時代の食の試食会です。

料理はホタテやカキ、ハマグリなど魚介類を焼いたもののほか、シジミの潮汁、クジラの刺身、シカの焼いた肉、郷土料理などが振る舞われ、参加者は興味深そうに味わいながら食べていました。縄文料理は味付けのほとんどが塩味のため、醤油や味噌に慣れ親しんだ現在人には新鮮な味です。

午後は、弘前大学名誉教授の村越潔先生をお招きし、縄文時代の遺跡から出土する遺物から見る「縄文時代の食」をテーマに講演がありました。

村越先生は、二ツ森貝塚など県内の遺跡の発掘調査時の写真をスライドで紹介しながら、当時の発掘によせる思いを苦労話などを織り交ぜながらお話しいただきました。

縄文を見て、学び、考え、味わいと五感全部を刺激され、参加者は皆さん大満足の様子でした。

2000年後の縄文ポシェットをつくろう!(活動報告) 2009年11月12日

画像:活動の様子
平成21年10月10日(土)に三内丸山遺跡の縄文時遊館を会場として、三内丸山遺跡でボランティアガイドを行っている「三内丸山応援隊」による2000年後の縄文ポシェットをつくる体験教室が行われ、親子など約20名が参加しました。

講師には十和田市現代美術館や十和田市内商店街でSUMOUAURA(相撲オーラ)展やMAWASHIプロジェクトといったユニークな取組をしている美術作家・柴川敏之さん(福山市立女子短期大学准教授、広島大学相撲部創始者)をお招きしました。

柴川さんは2000年後の41世紀に私たちの現代社会が“化石”として発掘されたとしたら一体どうなっているのだろうか。といった視点で「2000年後から見た現代社会」をテーマに制作活動をしている方です。

今回も、現在社会に存在するタイヤや携帯電話、蚊取り線香などが2000年後に化石として発掘されたらという設定で、様々なものがデザインされた生地を使用してポシェット作りを行いました。時間の関係上、今回は昨年度拓本した生地を使用しています。生地は帆布(はんぷ)という跳び箱の上部や相撲のまわしに使われている丈夫な布で、触ってみると少しゴワゴワしていますが、使っているうちに馴染んできそうな肌触りで、肌に直接触れるまわしに使われている理由が分かります。

その生地をチップ状にしたクリの皮で草木染めされた生地が参加者に配られます。なんと!染めるのに3日間もかかるそうです。染められた生地は少し茶色がかり自然な風合いが出ています。

拓本の柄は一枚一枚全て異なり、どの柄になるかは運任せ。裏返しにされた生地の中から順番に生地を手に取ります。生地を捲って思いどおりのデザインだった人、そうでなかった人様々です。

まず最初に、決められた寸法に織り、シカの皮でできたタグを横に取り付け、ミシンを使って袋状に縫い込みます。曲がったり、返し糸をしてなかったり、慣れない作業でみなさん四苦八苦の様子でした。

その後、アドバイザーの方に肩紐を通す穴を開けもらいハトメを付けます。肩紐は自分の身長に合わせて長さを調整します。

最後に自分だけのオリジナルデザインにするため、蚊取り線香を好きな形に折ってオリジナルの拓本をワンポイント入れ、組紐を取り付けて完成です。

昼食後は遺跡に出てポーズを取って写真撮影。皆さん思いどおりの作品が完成してご満悦の様子でした。

縄文体験スタンプラリー(活動報告) 2009年11月11日

平成21年8月22日(土)に八戸市縄文学習館を会場として、「第14回これかわ縄文まつり」が開催され、この中で八戸市の縄文団体「八戸縄文保存協会」による縄文体験スタンプラリーが行われました。

画像:これかわ縄文まつりの様子
会場では、弓矢体験や土器土偶作り、火起こしなどの様々な縄文体験ができる「縄文体験スタンプラリー」のほか、地元小学校の歌や地域の団体による踊り、太鼓演奏などの各種催しが行われ、子どもから大人まで多くの参加者で賑わっていました。

子供たちに特に人気があったのは「弓矢体験」と「火起こし体験」です。「弓矢体験」では、思うように的に当たらず悔しがって何度も何度も挑戦する子供たちがいます。また、「火起こし体験」では、スタッフにアドバイスしてもらいながらマイギリ式の火起こし器で素早く上下に腕を動かし火種を作ります。その火種に乾いた樹皮を被せ、息をそっと吹き込むとボワッと一気に炎が上がります。初めての体験に子供たちは大はしゃぎです。

草履づくりでは、年配の方々が多く参加していました。わらを紐状に編み上げ、それを器用に草履に仕上げます。世間話をしながらのアットホームな感じのコーナーで皆さん手慣れた感じでした。

土器や土偶づくりのコーナーでは、子どもから大人までみんな夢中になって粘土をこねています。見本を見ながら約1時間ほどで完成です。完成した土器・土偶は1ヶ月ほど自然乾燥させた後、野焼きをして完成です。どんな色に仕上がるのか楽しみですね。

外に出ると、以前制作した土器・土偶の野焼きが行われていました。最近国宝になったばかりの「合掌土偶」が目立ちます。それにしても、皆さん上手ですね。土器や土偶の細部まで繊細に描かれていて驚きます。長い間土偶づくりに慣れ親しんできた成果でしょうか。

会場では、土器を使った「縄文なべ」や「トチ餅」の振る舞いコーナー、地元名物のせんべい汁やかっけ味噌、イカ焼きなどの販売コーナーで賑わい、これもこのイベントの魅力です。恒例となったこのイベントは地域の方々に浸透している印象を受けました。

バックナンバー

月別アーカイブ

本文ここまで