平成22年1月23日(土)~24日(日)に原宿表参道のカフェのイベントスペースを会場として「縄文×JOMONISM ART展」が開催され多くの来場者で賑わいました。このイベントは、今年12月に予定されている東北新幹線の全線開業のプレキャンペーンとして開催された「とことん青森2010in原宿表参道(1月11日~24日)」の一環として開催されたものです。23日、24日は最後の土日ということで表参道での「ねぶた運行」や八戸せんべい汁や黒石つゆ焼きそばなどの「青森ご当地グルメ屋台村」、「とことん青森学講座」など表参道のあちらこちらでイベントが開催されました。原宿駅から続く表参道通りは街灯にフラッグが掲げられ、まさに表参道がまるごと青森県一色となりました。
目指す「縄文×JOMONISM ART展」はラフォーレ原宿近くのお洒落なカフェの2階で開催されています。ここは青森の縄文を紹介するコーナーと縄文から影響を受けたアーティストたちによる作品を展示するコーナーがあります。
会場にたどり着くとまず最初に目に入るのが青森県の縄文PRのロゴマークの立体オブジェです。オレンジ色を貴重としたしましまの人形は天井にまで届きそうな圧倒的な高さと何と言ってもカラフルなデザインが目を惹き注目度No.1です。名前は「Jタロー」。JOMONのJにタロー。これまで「しましまくん」や「縄文くん」などさまざま言われていましたが正式に名前「Jタロー」に決定!
【Jタロー】
ひときわ目を惹くその存在感、他人事とは思えないそのシルエットは癒し系。イベントの人気者です。青森に連れて帰りたい!
展示スペースに入り中を見渡すと何らや見慣れない機械がたくさんあり、お客さんは皆その機械を覗いています。その機械は青森県の土偶や遺跡が立体写真や動画で楽しめる3Dビューアです。実はこれが意外と面白いんです。実物を見るよりもよりリアルにそしてより立体に見える感じがします。これまで土偶や土器などにあまり関心の無いと思われる方々も興味津々で見入っているようです。特に3D動画は土偶や遺跡が360°回転するので普段はあまり見ることの少ない土偶の裏側まではっきり見えます。
【土偶の3D写真ビューア】
覗くと土偶が手に取るように立体に見えます。
【土偶や遺跡の3D動画ビューア】
土偶や遺跡が立体に360°回転し、実際に遺跡を訪れたかのような景色が広がります。
【縄文紹介パネル】
「縄文文化」や「青森県の縄文遺跡群」、「三内丸山遺跡」を紹介するパネルを真剣に見入っています。中には縄文についてイベントの担当者に熱心に質問している方も見かけます。
私たち日本人のルーツがこの「縄文」にあります。そして知れば知るほど奥が深いのが「縄文」。「縄文」についてよく「地下に真実、地上にロマン」という言葉を耳にします。ほとんどの遺跡は発掘調査後に保全のため埋め立てられ普段は直接見ることは出来ません。しかし、地下に眠っていた土偶や土器などの遺物や竪穴式住居跡などの調査結果から数千年前の時を超えて縄文時代はこんな生活が行われてきたのでは、こんなことを考えていたのではなどと想いを馳せることが出来ます。今回のイベントでもそういった部分を感じることが出来たのではないでしょうか。今回のイベントのサブタイトルは「今日、表参道で自分を発掘した。」です。みんな自分の心の中に眠るルーツに迫ることが出来たのではないでしょうか。
この日の夜、表参道通りで「ねぶた」が運行されました。JR原宿駅を出てすぐの明治神宮入口には今夜の出番を待つ全国的に知名度抜群の「ねぶた」がどーんとお迎えしてくれます。数え切れないほどの金魚ねぶたに囲まれた巨大な「ねぶた」の周辺は首都圏からはなかなかお目にかかれない青森の「ねぶた」を一目見ようとする見物客で賑わっています。
【ねぶたの運行】
表参道通りのビルの合間を所狭しと運行する「ねぶた」は多くの見物客を魅了しました。次回は本場青森で勇壮な「ねぶた」をぜひご覧ください。
次回は、縄文に共感し影響を受けたアーティスト、美大生たちの作品展をご紹介します。